運行管理者試験の難易度とCBT対策
運行管理者試験について調べていると、「昔より難しくなった」「CBTになってから難しい」といった声を目にすることがあります。
しかし、近年の合格率を見ると試験回によって上下があり、運行管理者試験が一貫して難化しているとは言い切れません。
一方で、複数の法令や数字を覚える必要があること、問題文を正確に読み取る必要があることなど、受験者が難しいと感じやすいポイントはあります。
この記事では、運行管理者試験が難しくなったと言われる理由やCBT試験の特徴、合格を目指すための勉強方法を解説します。

運行管理者試験は本当に難しくなった?
運行管理者試験について、「年々難しくなっている」と一概に判断することはできません。
実際の合格率は試験回によって変動しており、CBTへ移行してから一貫して下がり続けているわけではありません。
そのため、「最近の試験だから難しい」と考えるよりも、現在の出題範囲や合格基準を理解し、自分がどこでつまずいているのかを確認することが大切です。
合格率だけで難化とは判断できない
合格率は、問題の内容だけでなく、受験者の学習状況や受験者層などさまざまな要因によって変わります。
ある試験回の合格率が低かったからといって、それだけで試験制度そのものが難しくなったとは判断できません。
「難しく感じる理由」を分けて考える
運行管理者試験が難しいと感じる原因には、法令知識、数字の暗記、問題文の読み方、実務問題、CBT方式への不慣れなどがあります。
まずは何が苦手なのかを整理しましょう。
運行管理者試験の合格率は下がっている?
貨物の運行管理者試験では、試験回によって合格率に差があります。
たとえば、過去の試験結果を見ると次のように推移しています。
※こちらの表は横スクロールで閲覧ができます。
| 試験 | 貨物の合格率 |
|---|---|
| 令和2年度第1回 | 30.7% |
| 令和2年度第2回 | 43.9% |
| 令和6年度第1回 | 32.9% |
| 令和6年度第2回 | 34.1% |
30%台の試験回だけでなく40%を超えた回もあり、合格率は一定ではありません。
「昔より必ず難しい」とは言えない
合格率だけを比較しても、「CBT移行後に毎年難しくなっている」という傾向が明確に表れているわけではありません。
SNSや口コミなどで「難しくなった」という声を見ても、それだけで受験を諦める必要はありません。
現在の試験に必要な対策を整理することが重要です。
CBTになったから試験が難しくなったわけではない
運行管理者試験は、令和2年度第2回からCBT方式が一部導入され、令和3年度から全面的にCBT方式へ移行しました。
CBT導入の背景には、新型コロナウイルス感染症への対応などを受けた試験実施方法の見直しがあります。
また、一定の試験期間内で全国各地の会場・日時を選択して受験できるなど、受験者の利便性を高める目的もあります。
「試験を難しくするためにCBTへ変更された」というわけではありません。
運行管理者試験が難しく感じられる5つの理由

試験自体が年々難化しているとは言い切れませんが、初めて勉強する方が難しいと感じやすいポイントはいくつかあります。
1|複数の法令を学ぶ必要がある
貨物の運行管理者試験では、次の5分野から問題が出題されます。
- 貨物自動車運送事業法関係
- 道路運送車両法関係
- 道路交通法関係
- 労働基準法関係
- その他運行管理者の業務に関し必要な実務上の知識及び能力
一つの法律だけを覚えればよい試験ではないため、最初は学習範囲が広く感じることがあります。
2|数字・時間・期間に関するルールが多い
運行管理者試験では、拘束時間や休息期間、運転時間など、数字を含むルールが多く登場します。
似た数字を単独で暗記すると、「何についての数字だったのか」がわからなくなりやすいため注意が必要です。
3|問題文を正確に読む必要がある
知識を覚えていても、「正しいもの」「誤っているもの」などの条件を読み違えると不正解になることがあります。
問題文を最後まで読み、何を答える問題なのか確認する習慣をつけましょう。
4|実務上の知識・能力は丸暗記だけでは対応しにくい
実務上の知識・能力では、知識そのものだけでなく、与えられた条件を整理して判断する力が必要になる問題があります。
過去問の答えだけを暗記するのではなく、「なぜこの答えになるのか」まで確認することが重要です。
5|分野ごとの最低正答数がある
貨物試験は30問中18問以上正解すれば、それだけで必ず合格できるわけではありません。
法令関係の4分野では各1問以上、実務上の知識・能力では2問以上正解する必要があります。
苦手分野を完全に捨てる勉強方法は避けましょう。
CBT試験は紙の試験と何が違う?

CBTとは「Computer Based Testing」の略で、パソコンを使用して問題を解く試験方式です。
現在の運行管理者試験はCBT方式で実施されており、試験時間は90分です。
パソコン画面で問題を確認する
紙の問題用紙を見てマークシートへ記入するのではなく、画面に表示された問題を読みながら回答します。
普段から紙の問題集だけで勉強している方は、本番で画面上の文章を読みにくいと感じる可能性があります。
希望する会場・日時を予約する
一定の試験期間内で、空席状況などに応じて希望する試験会場と日時を選択して受験します。
受験申請だけでなく、会場・日時の予約手続きも忘れないようにしましょう。
CBTの操作と試験勉強は分けて準備する
パソコン操作に不安がある場合は、画面上で問題を読むことやマウス操作にも慣れておくと安心です。
操作への不安を減らし、本番では問題を解くことに集中できる状態を作りましょう。
CBT対策は「パソコン操作の練習」だけではない
CBT対策というと、マウス操作に慣れることだけを考えてしまいがちです。
しかし、実際には「画面上で文章を読み、問題の条件を整理すること」に慣れておくことも重要です。
普段からスマートフォンやパソコンでも問題を解き、画面上の文章から重要な条件を読み取る練習をしておくと、本番でも落ち着いて問題へ取り組みやすくなります。
運行管理者試験で丸暗記だけでは点数が伸びにくい理由

運行管理者試験では、数字や言葉を覚えることも必要ですが、答えだけを丸暗記する勉強では対応しにくい問題があります。
数字をルールとセットで覚える
たとえば「11時間」という数字だけを覚えるのではなく、「何についての11時間なのか」までセットで整理します。
数字の意味を理解することで、似た基準との混同を減らせます。
似た言葉の違いを理解する
労働時間と拘束時間、休憩時間と休息期間など、似ていても意味の異なる言葉があります。
用語を正しく区別できるようにしましょう。
問題の答えではなく理由を確認する
過去問を解いた際は、「正解は2番だった」と覚えるだけでは十分ではありません。
なぜその選択肢が正しいのか、ほかの選択肢はどこが間違っているのかまで確認することで、条件が変わった問題にも対応しやすくなります。
法改正があると古いテキストでは対応しにくい?
運行管理者試験では法令に関する問題が出題されるため、使用する教材の情報が現在の制度に対応しているか確認することが重要です。
たとえば、トラック運転者の改善基準告示は2024年4月から改正された基準が適用されています。
古い教材を使用している場合、現在とは異なる数字やルールが掲載されている可能性があります。
古い過去問は現在の法令と照らして確認する
過去問そのものは、出題形式や考え方を学ぶうえで役立ちます。
ただし、法改正に関係する問題については、現在のルールと内容が異なっていないか確認してから学習しましょう。
関連記事:
【運行管理者試験】覚えにくい数字を整理!暗記に役立つ語呂合わせまとめ
運行管理者試験で点数が伸びない人に多い勉強方法
勉強時間を増やしても点数が伸びない場合は、勉強方法そのものを見直してみましょう。
テキストを読むだけで終わっている
読むだけでは、「理解したつもり」になってしまうことがあります。
学んだ範囲の問題を解き、本当に理解できているか確認しましょう。
過去問の答えだけを覚えている
答えの番号だけを暗記すると、少し条件を変えられただけで対応できなくなる場合があります。
間違いの理由まで確認することが大切です。
数字だけを単独で暗記している
数字は、対象となる制度や条件と一緒に整理しましょう。
得意分野だけを勉強している
運行管理者試験には分野別の最低正答数があります。
苦手分野も最低限必要な得点を確保できる状態にしておきましょう。
間違えた問題を解き直していない
間違えた問題は、自分の弱点を把握するための重要な材料です。
正解を確認して終わるのではなく、数日後にもう一度解いて定着しているか確認しましょう。
難しく感じる人ほど取り入れたい5STEP勉強法

運行管理者試験が難しいと感じている場合は、いきなり大量の問題を解くのではなく、順番を決めて学習を進めましょう。
STEP1|5つの試験分野を把握する
まず、何を勉強する試験なのか全体像を確認します。
STEP2|法令の基本を理解する
細かな数字を暗記する前に、それぞれの制度が何を定めているのか理解します。
STEP3|分野ごとに問題を解く
学んだ内容について問題演習を行い、理解度を確認します。
STEP4|間違えた理由を確認する
知識不足なのか、数字を混同したのか、問題文を読み違えたのかを確認します。
STEP5|本番を想定して30問を解く
学習が進んだら、分野を混ぜた30問にも取り組みます。
総得点だけでなく、それぞれの分野で合格基準を満たしているか確認しましょう。
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CBT試験本番で注意したいポイント
運行管理者試験の試験時間は90分です。
30問すべてに回答することを考えると、一つの問題だけに長時間悩まないことも大切です。
「正しい」「誤っている」を確認する
問題を解く前に、何を選ぶ問題なのか確認します。
条件部分を読み飛ばさないよう注意しましょう。
一問に時間を使いすぎない
判断できない問題があっても、そこで焦らないことが大切です。
解ける問題を着実に進めながら、全体の時間を意識しましょう。
選択肢を一つずつ確認する
複数の内容を判断する問題では、選択肢をまとめて見るのではなく、一つずつ正しいか確認します。
全問正解を目標にしなくてもよい
運行管理者試験は、満点を取らなければ合格できない試験ではありません。
現在の合格基準を理解し、必要な得点を各分野で確保することを意識しましょう。
合格を目指すなら「18点ぴったり」を目標にしない
貨物試験の合格基準は、原則として30問中18問以上です。
しかし、普段の問題演習で毎回18問程度しか正解できていなければ、本番で数問間違えただけで合格基準を下回る可能性があります。
練習では「18点取れたから終了」と考えず、安定して合格基準を上回れる状態を目指しましょう。
試験が難しく感じたら勉強方法を見直そう
何度問題を解いても点数が伸びない場合は、「自分には向いていない」と考える前に、間違い方を分析しましょう。
知識そのものを覚えていないのか、似た数字を混同しているのか、問題文の条件を読み違えているのかによって必要な対策は異なります。
教材を増やす前につまずいている原因を確認する
点数が伸びないからといって、次々に新しい参考書や問題集を増やす必要はありません。
まず現在使っている教材で、どの分野・どの問題を間違えているのか確認します。
原因がわかれば、必要な範囲を重点的に復習できます。
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運行管理者試験に落ちたらどうする?不合格の原因と再挑戦の勉強方法
運行管理者試験の対策にはオンライン動画を活用する方法も
運行管理者試験を難しいと感じる理由の一つに、法令や数字について文章だけでは理解しにくいことがあります。
パシストでは、貨物の運行管理者試験対策を1本約20分前後のオンライン動画で学習できます。
スマートフォンからも視聴できるため、「独学で理解しにくい部分がある」「仕事を続けながら試験対策を進めたい」という方も、自分のペースで学習できます。
問題の答えだけを覚えるのではなく、試験範囲を整理しながら学びたい方はご活用ください。

「難化した」という情報に焦らず必要な対策を進めよう
運行管理者試験は、複数の法令や数字、実務上の知識を学ぶ必要があるため、初めて受験する方には難しく感じる部分があります。
一方、CBTへ移行したことだけを理由に「以前より難しくなった」と判断することはできません。
「試験範囲を確認する→基本を理解する→問題を解く→間違いを分析する→CBT形式にも慣れる」という流れで学習を進めましょう。
試験が難化したかどうかを気にしすぎるのではなく、現在の出題内容と合格基準に合わせて準備することが重要です。