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運行管理者「貨物」と「旅客」の違い

運行管理者の資格取得を調べていると、「貨物」と「旅客」という2つの種類を目にすることがあります。

「どちらを受験すればよいのか」「貨物を取得すれば旅客でも働けるのか」「試験の難易度に違いはあるのか」と迷う方もいるのではないでしょうか。

貨物と旅客では、主に対象となる運送事業や試験で学ぶ法律が異なります。この記事では、運行管理者の貨物と旅客の違いを比較しながら、試験内容や仕事内容、自分に合った資格の選び方について解説します。


運行管理者試験には「貨物」と「旅客」がある

運行管理者試験には、「貨物」と「旅客」の2種類があります。

大きく分けると、トラックなどで荷物を運ぶ貨物自動車運送事業に関係するのが「貨物」、バスやタクシーなどで人を運ぶ旅客自動車運送事業に関係するのが「旅客」です。

どちらを受験するか迷った場合は、現在働いている業種や、資格取得後にどの業界で運行管理に携わりたいかを基準に考えましょう。

貨物はトラック・物流業界に関係する

貨物の運行管理者は、トラックなどを使用して荷物を運ぶ事業で、安全な運行を管理するための知識を学びます。

トラック運送会社や物流会社で働いている方、これから貨物運送業界で運行管理に携わりたい方に関係が深い資格です。

旅客はバス・タクシーなどに関係する

旅客は、バスやタクシーなど、人を乗せて運ぶ事業に関係する試験です。

旅客自動車運送事業で運行管理業務に携わりたい場合は、旅客の試験を検討します。

貨物と旅客の違いを一覧で比較

貨物と旅客の主な違いを整理すると、次のようになります。

※こちらの表は横スクロールで閲覧ができます。

比較項目 貨物 旅客
主な対象 トラックなど バス・タクシーなど
主な事業 貨物自動車運送事業 旅客自動車運送事業
第1分野 貨物自動車運送事業法関係 道路運送法関係
問題数 30問 30問
合格基準 原則18問以上+分野別基準 原則18問以上+分野別基準
試験方式 CBT CBT

問題数や合格基準には大きな違いはありません。

特に異なるのが、第1分野で学ぶ法律と、資格を活用する事業の種類です。

運行管理者「貨物」とは?


貨物の運行管理者は、トラックなどを使用する貨物自動車運送事業において、安全な運行を管理する役割を担います。

運転者の勤務状況や健康状態を確認するほか、点呼、運行指示、乗務記録の管理、運転者への指導・監督など、さまざまな業務に関わります。

貨物試験では5つの分野から出題される

貨物の運行管理者試験では、主に次の5分野から問題が出題されます。

  • 貨物自動車運送事業法関係
  • 道路運送車両法関係
  • 道路交通法関係
  • 労働基準法関係
  • その他運行管理者の業務に関し必要な実務上の知識及び能力

トラック運送会社で働く方にとって、日々の業務と関係する法令や運行管理について体系的に学ぶ機会にもなります。

運行管理者「旅客」とは?


旅客の運行管理者は、バスやタクシーなど、人を運ぶ旅客自動車運送事業の安全な運行を管理する役割を担います。

貨物と同様に、運転者への点呼や勤務状況の把握、指導・監督など、安全運行を支える業務に携わります。

旅客では道路運送法関係が出題される

旅客試験で貨物と大きく異なるのが、第1分野です。

貨物試験では「貨物自動車運送事業法関係」が8問出題されるのに対し、旅客試験では「道路運送法関係」が8問出題されます。

それ以外は、道路運送車両法、道路交通法、労働基準法、実務上の知識・能力という大きな分野構成は共通しています。

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貨物の資格を取れば旅客でも運行管理者になれる?

運行管理者として選任されるためには、事業の種類に応じた運行管理者資格者証が必要です。

そのため、「貨物の試験に合格して資格者証を取得すれば、そのまま旅客でも運行管理者になれる」と考えないようにしましょう。

貨物と旅客の両方に関わる可能性がある場合は、それぞれの事業で必要となる資格について勤務先や管轄の運輸支局などへ確認することが大切です。

貨物と旅客では試験内容がどう違う?

貨物と旅客の試験は、どちらも合計30問です。

出題分野と問題数を比較すると、次のようになります。

※こちらの表は横スクロールで閲覧ができます。

出題分野 貨物 旅客 出題数
第1分野 貨物自動車運送事業法関係 道路運送法関係 8問
第2分野 道路運送車両法関係 道路運送車両法関係 4問
第3分野 道路交通法関係 道路交通法関係 5問
第4分野 労働基準法関係 労働基準法関係 6問
第5分野 実務上の知識・能力 実務上の知識・能力 7問
合計 30問

最も大きな違いは第1分野

貨物と旅客では、対象となる運送事業が異なるため、それぞれの事業を規定する法律も異なります。

貨物を受験する場合は貨物自動車運送事業法関係、旅客を受験する場合は道路運送法関係を学ぶ必要があります。

共通分野でも受験する種類に合わせて学習する

道路運送車両法や道路交通法など共通する分野もありますが、試験対策では自分が受験する種類に対応した教材を使用することが重要です。

「運行管理者試験用」とだけ書かれた教材ではなく、貨物用・旅客用のどちらなのか確認しましょう。

貨物と旅客で合格基準は違う?

貨物と旅客は、現在の試験では合格基準も共通しています。

合格するには、原則として30問中18問以上正解するだけでなく、各分野で定められた最低正答数も満たす必要があります。

具体的には、第1~第4分野でそれぞれ1問以上、第5分野の実務上の知識・能力で2問以上の正解が必要です。

総得点だけでは合格できない

たとえば合計18問以上正解していても、特定の分野で最低正答数を満たしていなければ合格基準には達しません。

貨物・旅客のどちらを受験する場合も、一つの得意分野だけに偏らず、各分野をバランスよく学ぶことが大切です。

関連記事:
運行管理者試験の難易度はどのくらい?合格率・合格基準・出題傾向を解説

貨物と旅客はどちらが難しい?

「貨物と旅客ならどちらが簡単なのか」と気になる方もいるでしょう。

しかし、問題数はいずれも30問で、合格基準も共通しています。そのため、試験制度だけを見て「貨物の方が簡単」「旅客の方が難しい」と一概に判断することはできません。

現在の仕事に近い内容は理解しやすい場合がある

たとえば、現在トラック運送会社で働いている方であれば、貨物自動車運送事業法や運行管理に関する内容を実際の仕事と結び付けて理解しやすい場合があります。

反対に、バスやタクシー業界で働いている方であれば、旅客の内容に馴染みがあることも考えられます。

「簡単そうな方」で選ばない

資格は試験に合格することだけが目的ではありません。

資格取得後にどの業種で働きたいのかを考え、自分の仕事に必要な種類を選びましょう。

PICK UP
合格率だけで貨物・旅客を選ばない

貨物と旅客では、試験回によって合格率に違いが出ることがあります。

しかし、合格率は受験者層や試験回によって変動するため、「今回はこちらの合格率が高いから」という理由だけで受験する種類を決めることはおすすめできません。

現在働いている業種や、資格取得後に目指したい仕事を基準に選ぶことが大切です。

貨物と旅客では資格取得後の仕事がどう違う?


貨物と旅客では、資格取得後に関わる運送事業が異なります。

貨物はトラック・物流分野で活かす

貨物の資格は、トラック運送会社や物流会社など、貨物自動車運送事業の営業所で運行管理に携わる場合に関係します。

現役ドライバーから運行管理側へキャリアを広げたい方にとっても、選択肢の一つとなります。

旅客はバス・タクシー分野で活かす

旅客は、バス会社やタクシー会社など、旅客自動車運送事業で運行管理に携わる場合に関係します。

人を安全に目的地まで輸送する事業を支える役割を担います。

共通するのは安全な運行を支える役割

運ぶものが「荷物」か「人」かという違いはありますが、安全な運行を確保するために運転者や運行状況を管理するという基本的な役割は共通しています。

貨物と旅客のどちらを受験すればいい?

どちらを受験するか迷った場合は、資格取得後の仕事から逆算して考えましょう。

現在トラック運送会社で働いている

トラック運送会社で運行管理業務に携わりたい場合は、貨物を検討します。

将来トラック・物流業界で働きたい

ドライバー経験を活かして物流業界で管理側へ進みたい場合も、貨物が関係するケースが多いでしょう。

バス会社で運行管理に携わりたい

バスなどの旅客運送に関わる場合は、旅客を検討します。

タクシー会社で運行管理に携わりたい

タクシー事業で運行管理を担当したい場合も、旅客に関する資格が必要になります。

資格取得後の仕事から逆算する

「どちらの試験が受かりやすそうか」ではなく、「どこで資格を活かしたいか」を基準に選ぶことが重要です。

受験前には基礎講習の種類にも注意しよう

基礎講習の修了または修了予定によって運行管理者試験の受験資格を満たす場合は、受験する試験と講習の種類を合わせる必要があります。

貨物を受験する場合

貨物の基礎講習を修了、または所定の期日までに修了する必要があります。

旅客を受験する場合

旅客の基礎講習を修了、または所定の期日までに修了する必要があります。

「すでに基礎講習を受けたから大丈夫」と判断するのではなく、自分が受けた講習が貨物・旅客のどちらなのかを確認しましょう。

PICK UP
基礎講習と試験の申し込みは別の手続き

基礎講習を申し込んだからといって、自動的に運行管理者試験へ申し込まれるわけではありません。

基礎講習の申し込みと、運行管理者試験の受験申請は別の手続きです。

受験を予定している方は、試験センターが公表する申請期間や必要書類を確認し、それぞれの手続きを進めましょう。

貨物の運行管理者を目指す場合の資格取得5STEP


トラック運送会社などで活かすために貨物の運行管理者を目指す場合は、次の流れで準備しましょう。

STEP1|受験資格を確認する

運行管理に関する実務経験、または貨物の基礎講習修了・修了予定など、自分がどの受験資格に該当するか確認します。

STEP2|貨物試験の出題範囲を確認する

5分野の問題数や合格基準を確認し、学習する内容の全体像を把握します。

STEP3|法令の基本を学ぶ

いきなり過去問だけを暗記するのではなく、それぞれの法令が何を定めているのか基本を理解します。

STEP4|過去問・問題演習を行う

基本を学んだ後は問題を解き、理解できていない分野を確認します。

STEP5|CBT試験を受験する

現在の運行管理者試験はCBT方式です。受験前には会場や当日の流れも確認しておきましょう。

関連記事:
運行管理者(貨物)の効率的な勉強方法|合格を目指す学習スケジュールを解説

貨物試験を受けるなら5分野をバランスよく勉強しよう

貨物試験では、合計30問中18問以上という総得点だけでなく、各分野に最低正答数があります。

そのため、得意な分野だけで点数を稼ぐ学習方法では十分ではありません。

貨物自動車運送事業法、道路運送車両法、道路交通法、労働基準法、実務上の知識・能力をバランスよく学び、問題演習では分野別の正答状況も確認しましょう。

貨物の運行管理者試験対策にはパシストを活用できる

貨物と旅客の違いを確認し、「トラック運送・物流業界で活かすために貨物の資格を取得したい」と考えた方は、早めに試験対策を始めましょう。

パシストでは、貨物の運行管理者試験対策を1本約20分前後のオンライン動画で学習できます。スマートフォンからも視聴できるため、現役ドライバーなど、仕事を続けながら資格取得を目指す方も自分のペースで学習できます。


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貨物・旅客の違いを理解して自分に合った試験を選ぼう

運行管理者試験には貨物と旅客があり、貨物は主にトラックなどの貨物運送事業、旅客はバス・タクシーなどの旅客運送事業に関係します。

どちらも30問で合格基準は共通していますが、第1分野で扱う法律や資格を活かす事業が異なります。

「どちらが簡単か」だけで選ぶのではなく、現在どの業界で働いているのか、資格取得後にどのような仕事をしたいのかを考え、自分のキャリアに合った種類を選びましょう。