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運行管理者の研修・講座費用

運行管理者を社内で育成する際、「受験料や講座費用を会社で負担できるのか」「研修費として経費にできるのか」と気になる担当者の方もいるのではないでしょうか。

資格取得に必要な費用は、試験の受験料だけではありません。基礎講習や教材、オンライン講座などを利用する場合は、それらも含めて育成コストを考える必要があります。

この記事では、運行管理者の資格取得にかかる主な費用や会社負担時の考え方、社内制度を作る際のポイント、活用できる可能性がある助成制度について解説します。


運行管理者の資格取得にはどのような費用がかかる?


運行管理者候補を社内で育成する場合は、まず資格取得までにどのような費用が発生するのか整理しましょう。

受験料だけを予算化していると、教材や講習などが必要になった際に追加費用が発生することがあります。

運行管理者試験の受験にかかる費用

運行管理者試験を受ける際には、所定の受験費用が必要です。

複数人を育成する場合や再受験も想定する場合は、「1回分の受験料×人数」だけではなく、一定の予備費も含めて考えておくと管理しやすくなります。

基礎講習の受講費用

運行管理に関する実務経験ではなく、基礎講習の修了によって受験資格を満たす場合は、講習の受講費用も必要です。

候補者ごとに受験資格が異なる可能性があるため、全員に同じ費用がかかるとは限りません。

テキスト・問題集などの教材費

試験対策では、参考書や問題集、過去問などの教材を利用することがあります。

紙の教材だけでなく、スマートフォンやパソコンで学べるデジタル教材も含めて検討しましょう。

通信講座・オンライン講座の受講費用

会社として資格取得を支援する場合は、通信講座やオンライン動画講座を用意する方法もあります。

「受験料」ではなく「資格取得までの総額」で考える

資格取得支援を予算化する際は、受験料だけでなく、講習・教材・講座なども含めて考えることが大切です。

運行管理者の研修・講座費用は会社の経費にできる?


会社が業務上必要な知識や資格を社員に取得させるため、研修や講座の費用を負担する場合は、研修費や教育訓練費などとして会計処理を検討するケースがあります。

運行管理者についても、会社の運行管理体制を整える目的で資格取得を支援するのであれば、業務との関連性を説明しやすいでしょう。

ただし、具体的な税務・会計上の処理は、支出内容や会社の経理方針によって異なります。

業務との関連性を明確にしておく

資格取得支援を行う場合は、「なぜ会社がその費用を負担するのか」を整理しておきましょう。

たとえば、「将来の運行管理者候補として育成する」「営業所の運行管理体制を強化する」といった目的が考えられます。

勘定科目だけで判断しない

研修費、教育訓練費、福利厚生費など、どの勘定科目を使用するかは会社によって異なります。

科目名だけで税務上の扱いが決まるわけではありません。実際の処理については、自社の経理担当者や顧問税理士などへ確認しましょう。

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「会社の経費」と「社員の給与課税」は分けて考える

会社側で費用をどのように処理するかという問題と、会社が負担した費用が社員本人の給与として課税されるかという問題は、分けて考える必要があります。

国税庁では、社員の職務に直接必要な技術・知識の習得や資格取得のために支給する費用について、その金額が適正なものであれば、一定の場合に給与として課税しなくてもよいとしています。

会社負担制度を作る際は、業務との関連性や支給方法も含めて確認しておきましょう。

会社が運行管理者の資格取得費用を負担するときの考え方

運行管理者の資格取得支援には、会社がすべて負担する方法だけでなく、対象となる費用を限定する方法もあります。

自社の育成人数や予算に合わせてルールを決めましょう。

会社が全額負担する

会社が将来の運行管理者候補として指定した社員について、受験や教材、講座など必要な費用を会社で負担する方法です。

会社主導で計画的に人材育成を進めたい場合に検討できます。

一部の費用だけを会社が負担する

「受験料は会社負担」「教材や講座は一定額まで補助」など、対象となる費用を限定する方法もあります。

育成人数が多い場合は、年間予算とのバランスを見ながら検討しましょう。

合格後に費用を補助する

資格取得後に受験費用を精算したり、資格取得報奨制度を設けたりする方法も考えられます。

ただし、社員が立て替える場合の精算方法や給与課税上の扱いなどは、制度を作る段階で確認しておきましょう。

対象となる費用をあらかじめ決める

資格取得支援制度を作る場合は、どこまでを会社負担とするか明文化しておくことが重要です。

たとえば、基礎講習、受験、テキスト、問題集、オンライン講座など、対象範囲を決めておくと社員側にもわかりやすくなります。

運行管理者1人を育成するコストはどう考える?

運行管理者の育成費用を計算するときは、講座料金だけを見るのではなく、資格取得までに必要となる費用全体を確認しましょう。

資格取得に直接かかる費用

受験、基礎講習、教材、オンライン講座などが直接的な育成費用として考えられます。

候補者ごとに必要な内容を整理し、一人あたりの予算を設定します。

学習時間にかかるコスト

勤務時間内に研修や学習時間を設ける場合は、その時間も人材育成に必要なコストの一つです。

金額だけでなく、「どのくらいの時間を確保するか」まで考えておきましょう。

再受験にかかる費用も想定する

すべての候補者が最初の受験で合格するとは限りません。

資格者を計画的に増やしたい場合は、再受験に必要となる費用や追加学習も想定して予算を設定するとよいでしょう。

「1人あたりの講座料金」だけで比較しない

育成コストは、単価だけでは判断できません。

何人の資格者を、いつまでに育成したいのかを明確にし、会社全体の人材計画として考えましょう。

運行管理者の資格取得支援を会社が行うメリット


資格取得費用を会社が支援することは、社員の負担軽減だけでなく、会社の運行管理体制を整えることにもつながります。

将来の運行管理者不足に備えられる

必要人数ぎりぎりで運行管理者を配置している場合、退職や異動によって不足する可能性があります。

複数の資格取得候補者を計画的に育成しておけば、将来の人員変更にも対応しやすくなります。

採用だけに頼らず資格者を確保できる

資格保有者を外部から採用するだけではなく、現在働いているドライバーなどを育成する選択肢を持つことができます。

社員のキャリア形成につながる

ドライバーとして現場経験を積んだ社員にとって、運行管理者資格の取得は管理業務へキャリアを広げるきっかけにもなります。

関連記事:
ドライバーを運行管理者へ育成する方法|社内教育の進め方とポイント

資格取得費用を会社負担にするときに決めておきたい5つのルール

会社負担を制度化する場合は、その都度判断するのではなく、基本的なルールを決めておくと運用しやすくなります。

1|誰を支援対象にするか

全社員を対象とするのか、会社が運行管理者候補として指定した社員を対象とするのかを決めます。

2|どこまで費用を負担するか

受験料だけなのか、基礎講習、教材、オンライン講座まで対象とするのかを明確にします。

3|何回まで受験費用を支援するか

再受験となった場合についても決めておきましょう。

たとえば、回数の上限を設ける、一定条件を満たした場合に再支援するなどの方法があります。

4|申し込み・精算方法を決める

会社が直接申し込むのか、社員が立て替えて後日精算するのかを統一します。

領収書など、精算に必要な書類も決めておきましょう。

5|資格取得後の配置・育成まで決める

資格を取得した社員を、将来どの営業所でどのように育成するかも考えておきます。

資格取得だけで終わらず、実際の運行管理体制につなげることが重要です。

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「合格したら払う」だけでなく学習段階から支援する方法も

資格取得支援というと、「試験に合格した社員へ報奨金を支給する」という制度をイメージすることがあります。

しかし、社員が負担を感じやすいのは受験前です。教材の購入や講座の受講、学習時間の確保など、資格取得までにはさまざまな準備が必要になります。

合格後だけでなく、資格取得までの学習段階を会社が支援する仕組みも検討してみましょう。

運行管理者の資格取得に助成金は使える?


社員教育に関する制度として、厚生労働省の「人材開発支援助成金」があります。

2026年度の人材育成支援コースでは、雇用する被保険者に対して職務に関連した知識や技能を習得させる一定の訓練を実施した場合、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部が助成対象となる制度が設けられています。

ただし、運行管理者の資格取得に関する研修や講座であれば、すべて自動的に助成対象になるわけではありません。

オンライン・eラーニングによる訓練も制度上想定されている

現在の人材開発支援助成金では、eラーニング訓練に関する実施結果報告書や、定額制サービスによる訓練に関する申請様式も用意されています。

オンライン研修という理由だけで対象外になるとは限りませんが、訓練時間や内容、対象者など複数の要件を確認する必要があります。

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助成金は受講後ではなく事前に確認しよう

人材開発支援助成金には、対象となる事業主・労働者・訓練内容などの要件があります。また、必要な計画や申請手続きにも期限があります。

「研修を受け終わってから助成金を探す」のではなく、資格取得支援を計画する段階で最新制度を確認しましょう。

制度は変更される場合があるため、厚生労働省や管轄の労働局の最新情報を確認し、必要に応じて専門家へ相談してください。

運行管理者の資格取得支援制度を社内で作る方法

資格取得支援を継続的に行う場合は、単発の費用負担ではなく、年間の人材育成計画として管理すると進めやすくなります。

STEP1|必要な資格者数を決める

現在の運行管理者数だけでなく、退職・異動・増車などを考慮して将来必要となる人数を確認します。

STEP2|年間の育成人数を決める

今年は何人、翌年は何人という形で資格取得候補者を設定します。

STEP3|1人あたりの予算を設定する

受験、講習、教材、講座など必要な費用を洗い出します。

STEP4|会社負担のルールを決める

対象者、対象費用、再受験、精算方法などを社内規程として整理します。

STEP5|受験・合格・資格取得状況を管理する

誰がいつ受験し、現在どの段階にいるのかを定期的に確認しましょう。

複数人を育成するときは研修費用を年間予算で管理しよう

複数の運行管理者候補を育成する場合は、一人ずつ個別に判断するより、年間予算として管理する方法があります。

※こちらの表は横スクロールで閲覧ができます。

管理項目 確認内容
育成人数 年間何人を受験させるか
基礎講習 必要な対象者を確認
受験費用 初回・再受験を想定
教材費 テキスト・問題集等
講座費用 オンライン講座等
学習期間 試験までの期間
合格・資格取得 対象者ごとの進捗

事業計画や人員計画と一緒に毎年見直すことで、将来的な運行管理者不足への備えにもつながります。

運行管理者候補の学習にはオンライン講座を活用する方法も

運行管理者候補となる社員が通常業務を続けながら資格取得を目指す場合は、時間や場所を選びにくい学習方法を用意することも重要です。

パシストでは、運行管理者試験対策を1本約20分前後のオンライン動画で学習できます。スマートフォンからも視聴できるため、それぞれの勤務状況に合わせて学習を進められます。

受講料はテキストなしの場合5,500円(税抜)、テキストを希望する場合は受講料5,500円(税抜)にテキスト料3,300円(税抜)が加わります。

複数の資格取得候補者を育成する際にも、一人あたりの学習費用を事前に把握したうえで検討できます。


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運行管理者の資格取得費用は「人材育成への投資」として考えよう

運行管理者の資格取得を会社で支援する場合は、受験料だけでなく、基礎講習、教材、講座、学習時間などを含めて育成コストを考えることが大切です。

「必要な資格者数を確認する→候補者を決める→必要費用を洗い出す→会社負担の範囲を決める→利用可能な制度を確認する→資格取得後の配置につなげる」という流れで進めましょう。

資格取得費用を単なる支出ではなく、将来の運行管理者確保と安全管理体制を支える人材育成への投資として、計画的に取り組むことが重要です。